経営を見直すためのSWOT分析その② 内部環境分析

2023.11.20

 
SWOT分析は、企業の置かれている現状を分析するツールです。経営戦略を立てるときにまず現状把握が何よりも大切であることは言うまでもありません。今回は、内部環境である自社の強み (Strengths)と弱み (Weaknesses)をどのように分析したらよいのかをお伝えします。
 
ステップ1
自社で保有している経営資源の強みと弱みを分析します。経営資源は、いわゆる「人・もの・金」と言われますが、近年では、「情報」も重要な経営資源として認識されています。それぞれの項目について、強みと弱みを明確にしていきます。サービス業などには「もの」はありませんので自社の「サービス」の強みと弱みを分析してください。ポイントは、すべての項目を満遍なく分析することです。
 
ステップ2
強みの中で自社にとって最大の強みと言えるものは何かを深堀します。このステップは、今後の経営戦略を立てる時にキーとなってくる部分です。そのキーとなる部分を中核能力(コア・コンピタンス:Core Competence)と言います。
 
コア・コンピタンスとは、模倣・複製・代替されにくい企業特有の資源や能力のことで、企業の技術、スキル、組織文化、他の組織との友好的な関係などがあります。コア・コンピタンスがあれば、持続的な競争優位を維持することができます。

例えば、ケンタッキー・フライド・チキンのコア・コンピタンスは何でしょう?
ケンタッキー大好きという方も多いと思います。何と言ってもときどき無性に食べたくなる味、すなわちレシピにあると言えるでしょう。ケンタッキーのレシピは、社内にいる誰も持ち出すことができないように管理されているそうです。門外不出の工夫が施されています。
 
コンサルティングの実務において、まず取り掛かるのが現状把握であるSWOT分析なのですが、経営者にとっては横文字が苦手と言う方も多いので、以下のようなツールを使います。
経営者のみならず幹部社員や将来有望と思われる社員にも参加してもらうと良いでしょう。
 
 


 

 
 
真ん中に会社名を記入してもらい「良い点」と「悪い点」を埋めてもらいます。全部で 8個書き出してもらってください。その際は、「忖度無し」が理想です。社長が思いもよらなかった会社の強みが見えてくるかもしれません。また、社員はこんなところに不満を持っているのか、なども分かります。まずは、コンサルタント自身が、自身の強みと弱みを把握してみることをお勧めします。お勧めのツールです。