「国保逃れ」抜け穴是正の記事のポイント
1.まず「国保逃れ」とは何か
日本の医療保険は大きく2種類あります。
| 保険 | 対象 |
| 社会保険(健康保険+厚生年金) | 会社員・役員など |
| 国民健康保険(国保) | 自営業・フリーランスなど |
問題になっているのは、本来は国保に入るべき人が、社会保険に入って保険料を安くするケースです。これを俗に「国保逃れ」と呼びます。
2.なぜ社会保険に入ると得なのか
国保は、所得ベースで上限が比較的高い。一方、社会保険は、標準報酬月額ベースで会社と折半となり、社会保険のほうが国保に比べて負担が軽くなるケースがあります。
3.どんな「抜け穴」があったのか
最近増えていた典型的な国保逃れが次のような方法です。
個人事業主やフリーランスが、知人の会社の役員、NPOの理事、医療法人の役員などに「形だけ就任」し、役員報酬を少額設定し社会保険に加入という方法です。
しかし実際には、ほぼ働いていない場合や役員業務の実態がない場合があるケースが多かったと指摘されています。
4.今回の政府の対応
厚生労働省は、社会保険に入れるかどうかの判断を厳格化します。
具体的には、役員の実態をチェックし、役員としての業務内容、報酬の妥当性を明確化し、実際の勤務実態がない場合は社会保険加入を認めないというものです。
5.なぜ問題になったのか
背景は3つあります。
① 社会保険の公平性
本来の制度は、会社員は社会保険、自営業は国保なのに、制度を利用して負担を軽くする人が増えた。
② 国保の財政悪化
国保は、高齢者が多く医療費が高いため財政が厳しい。
③ 政治問題化
国会で「維新」が問題を指摘し国保逃れの実態が議論され、制度見直しにつながった。
今回のニュースを一言でいうと「社会保険の“名義だけ役員”を認めない」という制度の引き締めです。このテーマは実はかなり面白くて、税理士・社労士・コンサル業界では有名なスキームだそうです。
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